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天気のいい日は秘密基地 / 作:小宮真央
今日は、仕事はお休み。予定はない。やりたいことも、特にない。
カーテンを開けたら天気が良かった。
こんな日は外に出よう。
だって家に閉じこもっているなんて、もったいない!
炊飯器の中にはお茶碗2杯分くらいのご飯があった。
ラップに包んで、ごま塩を振って、さらにちょっとだけ塩を振って…完成。
おかずは面倒だから作らない。
麦茶をお気に入りの水筒に注いだら、お出かけの準備は万端。
いつもはバッチリお化粧をして、日焼け止めを塗って外に出ているけれど、今日はお化粧はオフ。
ちょっと日差しが暑いけど、あえて日傘は使わない。
家から自転車で10分くらいのところにある、小高い丘のある公園。
ここは、私のお気に入りスポットだ。
辛いとき、悲しいときは、ひっそりと泣いた。
イライラしているときは、コンビニでお酒とおつまみを買って、22時過ぎから酒盛りをした。
いいことがあった日には、お気に入りのケーキ屋さんのシュークリームを味わった。
周りから丸見えではあるけれど、ここは、大人版秘密基地なのだ。
今日も誰もいなかった。
太陽も、雲も、風も、私がすべて独り占め。
私は嬉しい気持ちになった。
おにぎりと麦茶で一息つくと、草むらの上に寝っ転がった。
ああ、いい気持ち。
今日は別に、なーんにもないけれど。
たまにはこんな日も、あっていいよね。